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懐かしの映画館

クラッシュ



クラッシュ

Crash
Paul Haggis

クラッシュ


「ロサンゼルス、24時──。ハイウェイで起こった一件の自動車事故が、
思いもよらない"衝突"の連鎖反応を生み出し、
さまざまな人々の運命を狂わせていく...。」


クラッシュ3月5日(日本時間6日)ロサンゼルスのコダックシアター
で開かれた「第78回米アカデミー賞」授賞式で
最優秀作品賞に「クラッシュ」が選ばれました。

この作品は、昨年のアカデミー賞で作品賞、監督賞
など主要4部門を受賞した「ミリオンダラー・ベイビー」
で劇場用映画の脚本家デビューを果たしたポール・
ハギスの映画監督デビュー作で、昨年5月に全米公開
されるや有力メディアからの圧倒的な好評に迎えられ、
ボックスオフィス・ベスト10に6週連続でランクインし、
そのままロングランを続け、興収5300万ドルを突破する
クリーン・ヒットを飾りました。

この知的でしかもアクチュアルに書かれた脚本に魅了され
「デンジャラス・ビューティー」のサンドラ・ブロック、
「ハムナプトラ」のブレンダン・フレイザー、
「オーシャンズ12」のドン・チードル、「メリーに首ったけ」
のマット・ディロン、「ゴスフォード・パーク」のライアン・
フィリップ、「M:I-2」のサンディ・ニュートンら
豪華俳優が集結し迫真の競演を繰り広げています。


クラッシュ
クラッシュ

製作年度 2004年
製作国・地域 アメリカ
上映時間 112分
監督 ポール・ハギス
製作 アンドリュー・ライマー 、トム・ヌナン
ジャン・コルベリン 、マリーナ・グラシック
原作 -
脚本 ポール・ハギス 、ボビー・モレスコ
音楽 マーク・アイシャム

出演 サンドラ・ブロック 、ブレンダン・フレイザー
ドン・チードル 、マット・ディロン
ジェニファー・エスポジート 、ウィリアム・フィクトナー

公式ホームページはコチラ

海外公式ホームページはコチラ



ーーー物語ーーー

クラッシュクリスマス間近のロサンゼルス・・・黒人刑事のグラハムは、相棒であり恋人でもあるスペイン系のリアと共に追突事故に巻き込まれてしまいます。車から降り立ったグラハムは、偶然事故現場脇で発見された、若い黒人男性の死体の捜査に引きつけられます。

その前日、ペルシャ人の雑貨店経営者ファハドは、銃砲店でイラク人と間違われ、口論になり護身用の銃に手を伸ばそうとします。娘のとりなしでなんとか銃を買って帰宅したファハドでしたが、鍵屋のダニエルの「鍵を変えたほうがいい」と言う意見には耳を貸そうとしません。


クラッシュまた、繁華街では若いアフリカ系黒人のアンソニーとピーターが肌の色の違いで差別されることにイラついていました。2人は怯えたような素振りを見せた白人女性ジーンに腹を立て、彼女とその夫リックの車を強奪し逃走します。しかし慌てていた2人は、途中の暗い路地で老いた韓国人男性を轢いてしまいます。

一方、白人警官のライアンは人種差別主義者で、黒人の裕福な夫婦の運転する車を緊急停止させ、妻のクリスティンの身体を触るなど嫌がらせをします。同僚の白人巡査が不快に感じて注意しても、ライアンは全く意に介しません。


クラッシュ
奪われた車の中に自宅の鍵を残していたジーンたちは、強盗に入られることを恐れ、ダニエルに家の鍵を代えるよう頼みますが、情緒不安定なジーンは、貧しい身なりのダニエルに冷たい視線を向けます。いわれなき誤解を受けたダニエルが帰宅すると、幼い娘のララがベッドの下に隠れていました。銃声がしたらベッドの下に隠れろと日ごろから言っていたダニエルは、ララを安心させるため、弾丸を絶対通さない"透明マント"を着せて娘を寝かしつけます。




クラッシュパトロール中に大通りで車の事故に遭ったライアンは噴煙をあげている車に駆け寄りますが、運転していたのはクリスティンで、ライアンの顔を思い出すと忌まわしい記憶が蘇り必死で抵抗をします。そのうち漏れたガソリンが引火して、ついに車は爆発してしまいます。

朝、ファハドが店に行くと、店は強盗に入られ目も当てられない状況になっていました。保険会社を呼んだものの、鍵屋からの忠告を聞き入れなかったために保険金を受け取れなくなります。激怒したファハドは、拳銃を手に取るとダニエルの家へと向かい、車を降りてきたダニエルに拳銃を向けます・・・。



クラッシュこの作品は、9月に開催された仏・ドーヴィル映画祭でグランプリを獲得、10月にはハギス監督が、第9回ハリウッド・フィルム・フェスティバルにおいて、ブレイクスルー監督賞を受賞しています。

また、ハギス監督は日本では余り知られていませんが、70年代から数多くのTV番組の脚本家、製作者、デイレクターとして活躍し、「Due South」、「EZ Streets」など多くの傑作を生み出してきました。そして、2000年に映画への参入決意をし「ミリオンダラー・ベイビー」と共に今回の「クラッシュ」の脚本を手掛けました。


人は皆、傷つけ、傷つけられることを
恐れながら生きている。
それでも人は誰かと想いを分かち合いたい、
誰かと繋がっていなければ生きていけない──



クラッシュ
サンドラ・ブロック
生年月日 1964年7月26日
出身地 アメリカ/ヴァージニア州

有名なオペラ歌手ヘルガ・ブロックを母に持ち、
ドイツで育つ。幼い頃からピアノ、バレエなどを習う。
イースト・キャロライナ大学の演劇コースに学び、
卒業後はニューヨークに渡り下積み生活を送る。
やがて、舞台やTVなどに出演するようになり、
映画にも出演。93年「失踪」に出演したところを
ジョエル・シルヴァーに見出され、同年
「デモリションマン」に出演。注目された後、
94年「スピード」の大ヒットにより一躍人気女優の座に。
以後もヒット作が続く。05年、テレビ司会者の
ジェシー・ジェームズと結婚した。





クラッシュドン・チードル

学生時代に友人の勧めで受けたオーディションに受かり、TVシリーズ「フェーム/青春の旅立ち」に出演。85年の「ドライブアカデミー/全員免停」で映画デビューした後「ハンバーガー・ヒル」などの問題作に出演、95年の「青いドレスの女」ではLA批評家協会賞、全米評論家協会賞の助演男優賞に輝く。98年にはTVドラマ「ラット・パック/シナトラとJFK」でゴールデン・グローブ助演男優賞を受賞。そして04年には、「ホテル・ルワンダ」での迫真の演技が各方面から絶賛され、アカデミー主演男優賞にノミネートされるなど演技派としての評価を不動のものとした。


クラッシュマット・ディロン

高校在学中にキャスティング・ディレクターにスカウトされデビュー。78年「レベルポイント」で映画初出演を飾る。その後、順調な滑り出しでコッポラ監督の「アウトサイダー」、「ランブルフィッシュ」と連続出演、YAスターの代表となり、マーロン・ブランド、ジェームス・ディーンの後継者として注目される。若い頃は不良少年的なイメージが強かったが、「ドラッグストア・カウボーイ」などではヨゴレ役、「イン&アウト」ではコメディにも挑戦した。



クラッシュブレンダン・フレイザー

父親がカナダ観光局の役人だったため、世界中を転々とし、シアトルなどで舞台を経験。TVなどに出演したのち、91年「恋のドッグファイト」で映画デビュー。以降、「青春の輝き」、「きっと忘れない」「原始のマン」、「ジャングル・ジョージ」など主演作も幾つかこなし、その後一部ファンに支持され続ける「ゴッド and モンスター」を経て99年、「ハムナプトラ/失われた砂漠の都」でヒットにも恵まれ、01年にはその続編「ハムナプトラ2/黄金のピラミッド」でも大活躍して今後に期待が掛かる。



この映画は、ロサンゼルスという都会に暮らす人々の1日の中で生み出される鎖状に絡まったドラマで、アフロ・アメリカンの刑事やラテン系の女性刑事、若いアフロ・アメリカンの青年、家族を支えるために寝る間を惜しみ働くアフロ・アメリカンの男、すでにTVディレクターとして地位を確立しているアフロ・アメリカンの男とその妻、差別主義者の白人警官とその同僚、白人の地方検事とその妻、雑貨店を経営するペルシャ人の男とその家族といった、見ず知らずの彼らの人生はこの都会で交わっていきます。この交わりは偶然ではありますが、そこには必然的な要素が絡んできます。それがこの作品の大きなテーマである「見知らぬ人への恐怖が生む差別」であり、それが生み出すものがタイトルでもある「クラッシュ」なのです。





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